「通信制高校の特徴や選び方を知って、自分に合うか検討したい⋯!」
さまざまなものが多様化するなか、高校教育においてもその影響は出ており、自分らしい学び方を模索する学生や社会人が多くいます。
文部科学省が発表した「令和6年度学校基本調査」では、2024年度に通信制高校に通う生徒数は全国で29万87人で、高校に通う11人に1人が通信制高校を選択している計算です。
(※引用元:日本財団ジャーナル)
特に令和2年以降、通信制高校に通う高校生は右肩上がりになっているのがわかり、人気がでてきていることがうかがえますが、全日制や定時制と比べてどういったメリット・デメリットがあるのでしょうか。
そこで今回は、通信制高校に通うメリットやデメリットについて解説していきます!
ぜひ最後まで読んでいただき、ご家族での教育選択の参考にしてみてくださいね。
目次
通信制高校に通うデメリット

先に人気が高まりつつあるとお伝えしましたが、まずは通信制高校に通うデメリットから見ていきましょう。
ただし、人によってはデメリットと感じない側面もあるので、よくよくその内容を確認しご自身に当てはまるかどうか、考えてみてくださいね。
【通信制高校に通うデメリット】
通信制高校に通うデメリット①
友人や先生との交流が少ない

通信制高校では登校日数が限られているため、全日制高校と比べて友人や先生と直接会う機会が少なくなります。
スクーリングの度にクラスメンバーが変わる学校もあり、継続的な人間関係を築きにくい環境です。
コミュニケーションが得意なお子さまでも、その場限りの交流になってしまう可能性がありますね。
先生への質問や相談も、メールやオンラインが中心となるため、気軽に声をかけられる全日制のような環境とは異なります。
ただし週5日通学コースや通学型のコースを選べば、日常的に仲間と顔を合わせる機会が増えるため、交流の少なさは解消できるでしょう。
学校によってはグループ学習やクラブ活動も用意されており、積極的に参加すれば友人関係を広げられます。
通信制高校に通うデメリット②
学校行事やイベントが楽しみにくい
文化祭や体育祭といった学校行事の多くがオンラインで実施されたり、規模が小さかったりするため、全日制のような青春らしい体験が少なくなります。
中学時代の友人が全日制高校で楽しそうに過ごしている様子を見て、寂しさや後悔を感じる方もいるかもしれません。
高校生活で一度きりの思い出作りを大切にしたい場合、物足りなさを感じる可能性がありますね。
ただし生徒主体のイベントや修学旅行、ボランティア活動などを積極的に実施している学校も増えており、特に週5日通学コースであれば、全日制に近い形で学校行事を楽しめるでしょう。
何を優先したいかによって、通学スタイルやコースを選ぶことが大切です。
通信制高校に通うデメリット③
履修状況によっては3年で卒業できない場合がある

通信制高校の多くは単位制を採用しており、計画的に単位を取得しないと卒業が遅れる可能性があります。
レポートや課題の提出を後回しにする習慣がつくと、必要な単位数を満たせず留年につながるケースがあるほか、スクーリングへの出席が足りない場合も卒業要件を満たせなくなるため注意が必要です。
高校卒業には74単位以上の修得が必要で、年間25単位程度を計画的に取得する必要があります。
自己管理が苦手なお子さまの場合、担任やサポートスタッフが学習計画を一緒に立ててくれる学校を選ぶと安心ですよ。
定期的な面談や進捗確認があれば、遅れを早期に発見して対処できます。
お子さまのペースに合わせながらも、しっかりとサポートしてくれる環境を選びましょう。
通信制高校に通うデメリット④
学習に取り組む自主性が求められる側面も

通信制高校の学習は自学自習が基本となるため、自分で計画を立てて実行する力が求められます。
全日制のように毎日決まった時間割があるわけではないので、自発的に勉強に取り組む姿勢が欠かせません。
目標が不明確な場合や生活リズムが乱れがちな状況では、課題提出が滞るリスクが高まることも。
わからないことがあってもすぐに先生に質問できる環境ではないため、学習意欲の維持が難しいと感じるお子さまもいるでしょう。
ただし多くの通信制高校では、学習計画を一緒に立てたり定期的に進捗をチェックしたりするサポート体制を整えています。
コーチング担任がつく学校や、オンラインで気軽に質問できるシステムがある学校を選べば、一人で悩む時間を減らせますよ。
通信制高校に通うデメリット⑤
受験対策として別途学習環境が必要な場合がある

通信制高校のカリキュラムは必ずしも大学受験に特化しているわけではないため、難関大学を目指す場合は別途学習環境が必要になる可能性があります。
受験対策として塾や予備校を併用したり、独力でかなりの努力をしたりする必要があるかもしれません。
通信制高校の学費に加えて予備校の費用がかかると、経済的な負担も大きくなりますね。
ただし特化型の進学コースや受験指導が充実している学校も増えているので、東京大学や京都大学など難関大学への合格実績がある学校であれば、校内のサポートだけで受験対策が完結する場合もあります。
大学進学を目指す場合は、各校の進学実績やサポート体制を事前にしっかり確認しましょう。
通信制高校に通うデメリット⑥
全日制に比べて退学率が高い
通信制高校は全日制高校と比較して退学率が高い傾向にあります。
自己管理の難しさや目標の不明確さが原因で、学習を続けられなくなる方もいるのが現状です。
入学時に抱いていた目標が途中で変わってしまったり学校の雰囲気になじめなかったりするケースもあり、一度通信制高校を辞めてしまうと、次の居場所を見つけるのが難しくなる場合もあるため慎重な選択が必要に。
ただし目標を持って入学し、学校のサポートをしっかり活用すれば卒業率は高まります。
入学前に学校見学や説明会に参加し、お子さまに合った環境かどうか確認しましょう。
通信制高校に通うデメリット⑦
社会的なイメージがまだポジティブではない
通信制高校に対する偏見や誤解は完全になくなったわけではなく、社会からの見られ方を気にされる方もいるでしょう。
「不登校の延長」「学力が低い」といった誤った認識を持たれることもあり、進路説明の際に不安を感じる保護者の方もいらっしゃいますね。
全日制高校への進学を当然と考える価値観が根強く残っている地域もあります。
ただし近年は通信制高校に通う生徒数が年々増加しており、選択肢の一つとして社会的にも浸透しつつありますよ。
自分のやりたいことを明確にして通信制高校を選ぶ生徒も増えており、実際に東大合格者を輩出するなど高い教育実績を持つ学校も存在します。
全日制を前提とした価値観にとらわれすぎず、最適な学び方を選ぶことが大切です。
通信制高校に通うメリット

デメリットがあれば、もちろんメリットもあります。
自由度の高さが魅力に映る通信制高校ですが、具体的にどういったメリットがあるのかを見ていきましょう。
【通信制高校に通うメリット】
通信制高校に通うメリット①
学費負担を抑えやすい

通信制高校の学費は全日制高校と比較して経済的な負担が少ない点が大きな魅力。
公立通信制高校であれば年間4〜10万円程度で、3年間でも約10〜30万円に抑えられます。
私立通信制高校でも自宅学習中心のコースなら年間10〜70万円程度が一般的で、全日制と比べると安く済みますね。
さらに高等学校等就学支援金制度を利用すれば、世帯年収に応じて授業料の一部または全額が支援されるため、実質的な負担をさらに軽減可能。
登校日数が少ないことから交通費も抑えられ、制服が不要なコースを選べば購入費用もかかりません。
経済的な理由で進学をためらっているご家庭でも、通信制高校であれば現実的な選択肢になるでしょう。
通信制高校に通うメリット②
自分の時間を有効活用できる

毎日登校する必要がないため、自由に使える時間が圧倒的に増えます。
スポーツや芸能活動でプロを目指す方は、日中の多くの時間をレッスンや練習に充てられますね。
難関大学や難易度の高い資格試験の合格を目指して受験勉強に集中したり、アルバイトで社会経験を積んだりする生徒も多くいます。
海外留学を希望する場合でも、インターネット環境があれば問題なく学習を進められる学校がほとんど。
通学時間がなくなる分、その時間を学習や趣味、休息など有意義な活動に使えるため、生活全体の質が向上するでしょう。
本当にやりたいことに時間を使いながら、高校卒業資格も取得できる環境は魅力的ですね。
通信制高校に通うメリット③
自分のライフスタイルに合わせて勉強できる

全日制高校のように決められた時間割に合わせる必要がなく、自分のペースで学習を進められます。
朝が苦手なお子さまは午後から勉強を始めたり、集中できる夜にまとめて取り組んだりと、自分に最適な時間帯を選べますよ。
週末にまとめて学習する生徒もいれば、スキマ時間にコツコツとレポートを進める生徒もおり、学習スタイルは多様です。
体調不良や精神的な事情がある場合でも、無理なく学習を継続できる環境が整っています。
起立性調節障害などで午前中の活動が難しいお子さまにとっては、体調に合わせて自分のペースで勉強できる点が大きなメリットに。
リラックスできる自宅などの環境で、ストレスに悩まされずに学習を進められます。
通信制高校に通うメリット④
転入学・編入学のタイミングが自由
通信制高校は出願の受付期間が長く、4月以降も入学の機会があるため、全日制高校と比べて柔軟に対応してもらえます。
年度途中で転校を希望する場合でも、スムーズに手続きを進められます。
以前通っていた高校で修得した単位や在籍期間も原則として引き継がれるので、最初からやり直す必要はありません。
単位制を採用している学校がほとんどで、留年という概念がないのも安心です。
卒業に必要な74単位の修得と高校への3年間の在籍という条件が揃えば卒業できるため、同級生に遅れずに卒業する道も開かれています。
中学校在学中に高校入学への準備が進められなかったお子さまにとっても、大きなメリットといえるでしょう。
通信制高校に通うメリット⑤
生徒一人ひとりをサポートする体制が整っている

通信制高校には不登校や学校を休みがちだった方、体調面で毎日の通学が難しい方など、さまざまな背景を持つ生徒が在籍しています。
多様な生徒に対応するため、個別のサポート体制を整えている学校が多く安心。
クラーク記念国際高等学校のように全教員が学習心理支援カウンセラーの資格を持ち、学習面だけでなく精神面からもサポートしてくれる学校もあります。
学習計画を一緒に立てたり定期的に進捗をチェックしたりするコーチング担任がつく学校であれば、一人で悩む時間を減らせるでしょう。
習熟度別や個別対応により基礎から学び直せる環境も整っており、お子さま一人ひとりの状態ややりたいことに合わせて選べる点が大きな魅力です。
通信制高校への通学が向いている人の特徴

通信制高校に通うメリット、デメリットをそれぞれ見てきましたが「自分に合うのかわからない⋯」と決めきれない方もいますよね。
通信制高校に通うにしても、向き不向きがあるのも事実。
以下のような特徴がある方は、通信制高校への進学や転入学が向いていると言えるかもしれません。
【通信制高校への通学が向いている人の特徴】
通信制高校への通学が向いている人の特徴①
自律性を持って高校生活を送れる

自分で学習計画を立てて着実に実行できる方には、通信制高校は相性の良いかもしれません。
全日制高校のように毎日決まった時間割があるわけではないため、レポートの提出や試験の準備といった学習の大部分を自分の裁量で進める必要があります。
担任の先生が毎日学習を管理してくれるわけではありませんが、明確な目標を設定し、日々の生活リズムを整えながら自主的に学習を継続できる方にとっては理想的でしょう。
現時点で完璧に自律的でなくても、「3年後には大学進学したい」「今は生活リズムを整えたい」など明確な目的意識があれば、少しずつ自分で考えて選ぶ力を育てるきっかけにもなりますよ。
自己管理能力を高校生のうちに身につけられれば、将来大学に進学したときや就職したときに必ず役立ちます。
通信制高校への通学が向いている人の特徴②
自分のやりたいことや目標が明確にある

スポーツ選手やタレントとして活躍している、あるいはこれから目指したい方には通信制高校がぴったり。
トレーニングやレッスンに多くの時間を費やす必要がある場合でも、登校日数が限られているため時間をたっぷり確保できます。
全日制高校では夢の追求と学業の両立が難しいケースもありますが、通信制高校なら夜の隙間時間などを利用して勉強を続ければ卒業資格を取得できますね。
また介護福祉士や美容師など、手に職をつけたいお子さまにとっても魅力的な選択肢。
通信制高校には専門的な科目が用意されていることも多く、高校卒業と同時に資格を取得できる学校もあります。
最終学歴が中卒になるリスクや大学受験資格がなくなる心配をせずに、やりたいことに思う存分打ち込める環境は貴重でしょう。
通信制高校への通学が向いている人の特徴③
周りの目を気にせず自分の価値観を大事にできる
他人の期待や社会的な通念よりも、自分自身の価値観を重視できる方には通信制高校が向いています。
いまだに「全日制が普通」とされがちな中で、通信制高校を選ぶことに対して「周囲にどう思われるか」「将来に影響があるのでは」と不安を感じる方もいます。
しかし自分に合った環境で無理なく学ぶという選択は、将来に向けた確かな土台を築くうえで理にかなった判断です。
社会的な偏見や一時的なデメリットにとらわれず、価値観や目標に沿って進路を選べる家庭であれば、通信制高校の柔軟な仕組みを十分に活かせます。
全日制が唯一の正解ではなく、多様な学び方があることを理解しご家族で最適な道を選ぶ勇気が大切です。
通信制高校への通学が向いている人の特徴④
個人行動が苦ではない

一人で行動することに抵抗がない方にも通信制高校が向いています。
基本的には自宅学習がメインとなるため、クラスメイトとの面倒な人間関係にわずらわされることなく学習だけに集中できます。
いじめなどで全日制高校を中退せざるを得なかった方にとっても、もう一度勉強をし直す大きなチャンスになるでしょう。
スクーリングで登校する日もありますが、週5日通学する全日制と比べれば月1回から年数回程度とかなり負担が軽くなる分友人も作りにくいですが、個々が自由に動ける環境を楽しめる方にはぴったり。
実験や実習など通信教育ではできない内容が主に行われるため、必要最小限の登校で済みます。
一人の時間を有意義に使える方や、自分のペースで物事を進めたい方にとって、通信制高校の学習スタイルは快適に感じやすいですね。
デメリットを払拭!通信制高校の選び方は?

通信制高校にはさまざまな特徴がありましたが、自分に合う高校を選べれば、有意義に過ごしていけます。
どこの通信制高校に申し込もうか決めるときに、以下の項目をチェックしてみてください。
【デメリットを払拭!通信制高校の選び方】
デメリットを払拭!通信制高校の選び方①
自分の目標や目的に合った特色を持っているか

通信制高校で何を学びたいのか、将来どうなりたいのかを明確にしてから学校を選びましょう。
大学進学を目指すなら受験指導が充実している学校、プログラミングやeスポーツなど専門分野を学びたいなら専門コースがある学校を選ぶ必要がありますが、多様なコースを用意している学校であれば、興味に合わせた学びが叶いそうです。
スポーツや芸能活動との両立を考えている場合は、柔軟なスケジュール調整が可能な学校を探しましょう。
資料請求の際にカリキュラムの詳細を確認し、目標達成に必要な授業や支援が用意されているかチェックしてください。
目的に合わない学校を選ぶと、途中で挫折するリスクが高まるため慎重に検討しましょう。
デメリットを払拭!通信制高校の選び方②
通学の総額費用に無理はないか

授業料だけでなく、入学金や施設設備費、教材費、スクーリング費用など、3年間でかかる総額を必ず確認しましょう。
インターネット上の情報だけでは不十分な場合が多く、追加費用が発生する可能性もあります。
就学支援金を受給できる場合でも、対象外となる費用がどれくらいあるのか明確にしておくと安心。
通学コースを選ぶ場合は交通費も計算に入れ、年間の支出をシミュレーションしてください。
分割払いや延納に対応している学校もあるため、支払い方法についても相談しましょう。
経済的な負担が大きすぎると、お子さまも保護者の方もストレスを感じながら高校生活を送ることになります。
無理のない予算内で、必要なサポートが受けられる学校を選ぶことが大切です。
デメリットを払拭!通信制高校の選び方③
スクーリングの頻度など自分に合った学習環境か
登校日数や学習スタイルがライフスタイルに合っているか確認しましょう。
週5日通学したいのか、月1〜2回のスクーリングで十分なのか、希望や体調面を考慮して選ぶ必要があります。
オンライン授業が中心の学校もあれば、対面授業を重視する学校もあるため、学習環境に違いがあることを理解しておきましょう。
スクーリングの会場が自宅から通いやすい場所にあるかも重要なポイントで、宿泊を伴う合宿型スクーリングが必要な学校もあるため、参加できるかどうか事前に確認しましょう。
途中でコース変更が可能な学校を選べば、状況に応じて柔軟に対応できますよ。
デメリットを払拭!通信制高校の選び方④
就職や受験など進学希望に合ったサポートがあるか

卒業後の進路を見据えて、進学実績や就職支援の内容を必ず確認しましょう。
大学進学を目指す場合は、難関大学への合格実績や指定校推薦枠の数をチェックし、進路面談や受験対策授業、模試の実施など、具体的なサポート内容も確認が必要。
就職を希望する場合は、職業体験やインターンシップの機会があるか、キャリアカウンセリングが受けられるかも重要なポイントになります。
卒業率や進路決定率も参考にすると、学校のサポート体制の充実度が見えてくるでしょう。
将来の夢を実現できる環境が整っているか、しっかり見極めましょう。
デメリットを払拭!通信制高校の選び方⑤
高校の雰囲気が自分に合うか確認するためにも説明会に必ず行く

資料請求だけで判断せず、必ずオープンキャンパスや学校説明会に参加しましょう。
実際にキャンパスを見学すると、設備の充実度や校舎の雰囲気を直接確認できますし、在校生や先生と話す機会があれば、学校の実態やサポート体制についてリアルな声を聞けますね。
毎日通うことを想定しながら、通学路の安全性や最寄り駅からのアクセスもチェックしてください。
可能であれば複数の学校を見学し、比較検討すると違いが明確になりますよ。
説明会では遠慮せず学費の詳細や不明点について質問して、3年間通い続けられる環境かどうか判断しましょう。
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通信制高校のデメリットやメリットは、卒業できるかどうか不安な方や通信制高校に通おうか迷っている方にとっては知っておきたい大事な要素。
ですが、一般的なデメリット・メリットだけでなく、高校それぞれの特色や学習環境が自分に合うかがはやり大事ですが、いくつもいくつも気になる高校ごとに資料請求するのは、かなり手間ですよね⋯。
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通信制高校やメリット・デメリットについてよくある質問【Q&A】

通信制高校やメリット・デメリットに関するよくある質問に回答していきます。
Q.通信制高校の学費はどれくらい?
公立通信制高校は年間4〜10万円程度で、3年間でも約10〜30万円と非常に安く抑えられます。
私立通信制高校は年間25〜60万円程度が相場ですが、自宅学習中心のコースなら就学支援金を利用して年間約10万円程度から通える学校もあります。
週5日通学するコースを選ぶと年間100万円程度かかる場合もあるため、通学頻度によって大きく変動します。
就学支援金を活用すれば、さらに負担を軽減できるでしょう。
通信制高校の校則は厳しい?
通信制高校は全日制高校と比較して校則が厳しくない学校が多く、自由度が高めなこともあります。
キャンパスによって多少の違いはありますが、髪型や服装の規定が緩やかで、生徒の個性を尊重する風土があります。
週5日通学コースでは制服を着用する学校もありますが、スマートスタディコースや単位修得コースは私服で登校できるケースがほとんど。
登校時間も全日制のように厳格ではなく、お子さまの生活リズムに合わせて柔軟に対応してもらえる学校が多いでしょう。
ただし最低限のルールやマナーは求められるため、各学校の校則を事前に確認しておくと安心です。
Q.通信制高校での単位取得の仕組みは?
通信制高校では、レポート提出、スクーリング出席、テスト合格の3つをすべてクリアすると単位を取得できます。
レポートは自宅で教科書や動画教材を使って学習し、課題を提出する形式です。
スクーリングは対面授業のことで、実験や実習など通信教育ではできない内容を学びます。
登校日数は学校やコースによって異なりますが、月1回から週5日まで選べる学校が多いでしょう。
テストは各学期末や年度末に実施され、合格基準を満たす必要があります。
高校卒業には74単位以上の修得が必要で、年間25単位程度を計画的に取得していく仕組みです。
Q.通信制高校での学校イベントはどんなものがある?
通信制高校でも文化祭や体育祭、修学旅行といった学校行事が開催されており、生徒主体で企画・運営するイベントやボランティア活動、地域貢献活動などが盛りだくさんの学校もあります。
オンラインで実施されるイベントもあれば、実際にキャンパスに集まって行う行事もあり、学校によって内容は異なります。
週5日通学コースであれば全日制に近い形で学校行事を楽しめるでしょう。
夏や冬には本校での体験学習を実施する学校もあり、普段会えないほかのキャンパスの生徒と交流する機会があることも。
参加は任意の場合が多いため、お子さまの希望に合わせて選べます。
Q.通信制高校で留年したらどうなる?
通信制高校の多くは単位制を採用しているため、留年という概念がありません。
1年間で必要な単位数が決まっている学年制とは異なり、3年間トータルで74単位以上を修得すれば卒業できる仕組みです。
ある科目で単位を取得できなくても、次の年度で再度履修すればよいため、同級生に遅れずに卒業する道が開かれていますよ。
自分のペースで学習を進められる点が単位制の大きなメリット。
ただし単位取得が大幅に遅れると、卒業までに3年以上かかる可能性もあるため、計画的な学習が大切になります。
担任やサポートスタッフと相談しながら、無理のないスケジュールを立てましょう。
Q.通信制高校は働きながらでも通学できる?
働きながら高校卒業を目指す方は、特に登校日数が月1〜2回程度のコースを選べば、仕事との両立が無理なく実現できます。
自宅学習が中心となるため、仕事が終わった夜や休日に自分のペースで勉強を進められますね。
レポートの提出期限やスクーリングの日程を守れば問題ないため、多くの社会人が通信制高校で学んでいます。
経済的な自立を図りながら高卒資格を取得したい方におすすめです。
通信制高校に落ちることや退学になることはある?
通信制高校の入試は、面接や作文を重視する総合的な選考が一般的で、学力試験で不合格になるケースは少ないでしょう。
ただし定員オーバーの場合は選考が行われる可能性もあるため、早めに出願するのが安心ですね。
退学については、レポート提出やスクーリング出席を怠ると卒業要件を満たせず、学習を続けられなくなる場合があります。
通信制高校は全日制と比べて退学率が高い傾向にあるため、目標を持って入学し、学校のサポートを積極的に活用することが大切です。
困ったときは一人で悩まず、すぐに担任や相談窓口に連絡しましょう。
まとめ〜通信制高校に通うデメリット・メリットを知って自分に合ったコースを選ぼう〜
本記事では、通信制高校に通うデメリットやメリットを中心に解説しました。
デメリット、メリットはそれぞれ主に以下でしたね。
| デメリット | メリット |
|---|---|
|
|
ですが、どのような要素が本人にとってメリットやデメリットになるかは個人によるところもあるので、良い悪い、といった概念は一度取り払い、特徴をしっかり認識するようにしましょう。
ぜひ記事の内容を参考に、ご自身に合った通信制高校を選んでくださいね。
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